新卒採用
東海大学大学院
工学研究科 工業化学専攻 卒
2017年4月新卒入社
T.Sさん
今やっている仕事内容を教えてください
セラミックスの新規機能製品開発を行っています。基礎研究から試作品の製作、量産に向けた生産プロセスの開発まで幅広く携わっています。入社してから3年間は、パワー半導体基板の技術開発業務を担当していました。開発業務もありましたが、不具合品の分析を行い原因追求と再発防止策の検討を行うといった品質保証のような業務もありました。ほかにも新製品の事業化検討や、他社特許の調査など、様々な業務を経験してきました。パワー半導体基板は中国が生産拠点であるため、中国に出張して実際のプロセスを確認したり、生産ラインを使用して実験をしたり、現地の技術者と議論することなども経験しました。現在は石川でセラミックス製品の新規機能製品開発を担当しています。基礎研究から量産対応まですべて担当しています。最初の1年は、パワー半導体向けに新素材基板が作れないか研究と試作を行っていました。要求特性は満たせたものの、製造工程における問題とコストを検討した結果、製品化には至りませんでしたが、その中で培われた焼成技術の経験などは、現在のセラミックスの製品開発にも活かせています。
仕事での具体的な出来事などを教えてください
ありがちですが、小さなサイズの試験では上手くいっていたのに、大きな製品サイズの試験では上手くいかないといった問題に直面しました。小さなサイズでは起きえなかったモードでの破壊が起きてしまい、何度も失敗を繰り返しました。失敗した原因の調査と改善を重ね、半年以上かかりましたがようやく大きな製品サイズでの作製に成功しました。
セラミックス製品は、少しパラメータを変えただけで、性能が大きく変わるので難しい分、やりがいを感じております。
原料の問題や、焼成時の温度など、様々な要因で製品品質にも影響が出てくるので、不具合が出た際の分析には多角的な検討が必要だと感じております。また量産に向けては、新たな治具の開発や、製品サイズでの処理条件を設定することも必要になりますので、1つの製品開発でいろいろな側面を体験できる仕事だと思います。さらに開発センターではいろいろなテーマがあり、自分で考えてプロセスを検討し、成功までのストーリーを描きながら仕事ができる環境があるので、研究者としての「考える力」を身に付けられると感じています。考えて仕事を進めていくことを楽しめる方、失敗を糧にできる方にとっては、本当に面白い職場だと感じています。
就職してみてどうですか
学生時代は化学を専攻していたので、化学系の企業に就職したいと思っていました。当社の磁性流体という有機材料と無機材料の複合製品に非常に興味を持ったのがきっかけでした。またペルチェ素子についても「ユニークな製品」だと感じ、研究開発を行うのであれば、面白そうと感じていました。
入社してみて、取り扱っている製品の多様性に驚いたのを覚えています。入社してすぐは、東京勤務でDCB基板を担当し、中国工場の工程確認をしたり、設備を使って試作品を製造したりしていました。若いうちから海外出張ができる環境があり、いろいろと挑戦したい方にとっては魅力のある会社だと思っています。今も新規機能を持たせたセラミックス製品の担当をしており、今後の成長に大きな影響のある仕事ができていると思います。